自分の正の側面を強調して、
――だから、私のことを認めてくれ!
と声高に主張するのと――
自分の負の側面を開陳して、
――それでも、私を許してほしい。
と小声で弁明するのとでは――
やはり、「小声の弁明」のほうが、いくらか好ましく思われるでしょうね――少なくとも「声高な主張」よりは――
かといって――
事あるごとに、あざとく自分の負の側面ばかりを開陳していたのでは、
――露悪的
との謗りを免れない――
ときには、その「悪」を懐に取り込んで――
じっと隠しもっておく勇気や忍耐が必要です。
ここでいう「悪」とは――
もちろん――
自分の負の側面のことです。
要するに――
何を声高に主張するか、どこまで小声で弁明するか――
あるいは――
主張も弁明も一切しないのか――
そのバランス感覚が大切なのだと思います。