――幽霊
の「幽」の字は、仮名の「し」を送って、
――幽(かそけ)し
と読むのだそうですね。
意味は、
――(光や色や音などが)微かであり、今にも消えそうな様子
です。
つまり、「幽霊」というのは、
――今にも消えそうなくらいに微かな霊
ということだったのですね。
まったく知りませんでした。
「幽」には、もっと禍々(まがまが)しい意味があるものと思っておりましたよ。
以上を踏まえると――
例えば、「幽境」というのは、
――街の喧騒が微かにしか聞こえてこない場所
くらいの意味でしょうか。
あるいは、「幽閉」というのは、
――中の様子が微かにしかわからないように閉じ込めておくこと
くらいの意味でしょうか。
……
……
う~ん。
「幽境」はともかく、「幽閉」のほうは――
けっこう禍々しい意味ですね~。
が――
その禍々しさは、「幽」が「閉」と結びついて生じる二次的なものといえなくもなさそうです。