マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

判断と情報との“のっぴきならない関係”

 物事の判断は――
 その物事に関わる情報をどれだけ多く握っているかにかかっています。

 情報を最も多く握っている人が――
 最も間違いの少ない判断を下せるのです。

 ですから――
 判断を下す人は、情報を多く集めなければなりませんし――
 その周囲の人たちも、判断を下す人に、できる限り多くの情報を与えなければなりません。

 判断の正しさは、もちろん、判断を下す人が備えている能力の程度に依りますが――
 それだけではなくて――
 判断を下す人が握っている情報の量や質にも依ります。

 極端な話――
 良質の情報に乏しければ、いくら能力が高い人でも、判断は間違えるものなのです。

     *

 学校の教育では――

 少なくとも日本の学校の教育では――

 多くの場合――
 教師が児童・生徒に情報を過不足なく与えて判断を下させています。

 児童・生徒自身に情報を集めさせる――あるいは、同級生から聞きださせる――といったことをほとんどやらせません。

 こうした教育を受けた児童・生徒は、判断と情報との“のっぴきならない関係”を知らないままに社会に出てしまいます。

 実は――
 判断を下すことそれ自体は――
 そんなには難しくないのです。

 良質な情報をふんだんに集めることが――
 難しいのです。