マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

親は子に永遠の片思い

 ――親の心(こころ)子(こ)知らず

 という言葉がありますね。

 ――子は、親の気持ちに配慮することなく、勝手気ままに振る舞うものだ。

 といった意味です。

 たしかに、真理の一面を突いている言葉とは思いますが――

 反対の意味の言葉として、

 ――子の心親知らず

 というものもあります。

「親の心子知らず」だけだと、親に非はなく、子にだけ非があるように感じられますが――

 それでは不公平だということで――
「親の心子知らず」を用いる際には必ず「子の心親知らず」を添えるようにしている――
 という人もあるそうです。

 なかなかに公平な発想と思います。

 が、単に、

 ――親の心子知らず、子の心親知らず

 と列挙をするだけでは――
 ちょっと殺伐とした雰囲気になりはしませんかね。

 その雰囲気が嫌で――
 もう少し違った発想はないかと、僕なりに色々と考えみました。

 今の段階での結論は――
 次の通りです。

 すなわち――
「親の心子知らず」を、

 ――親は子に永遠の片思い

 で代用してみる――

「親の心子知らず」に込められた真意とは――
 結局のところは、

 ――片思い

 の一言に尽きるのではないか、と――
 今の僕は考えています。

 ……

 ……

 いかがでしょうか。

 少なくとも「親の心子知らず、子の心親知らず」と列挙をするよりは――
 多少なりとも温かみの感じられるいい方ではないでしょうか。