10代や20代の頃は――
この国は、いくらでも変わるし、変えられる――
と感じておりました。
それが――
30代を過ぎて40代にさしかかった今――
この国は、そんなには変わらないし、変えられない――
と感じております。
たぶん――
50代や60代になる頃には――
この国は、ほとんど変わらないし、変えられない――
との思いを強くするでしょう。
結論だけを述べると、以上のようになって――
なんだか酷く後ろ向きなのですが――
その結論に至る過程を少し述べると――
ちょっとは前向きです。
実は――
この国の変え方なら――
歳をとるにつれて、かなりよくわかるようになるのです。
――こうすれば、この国は変わるし、変えられる。
との確信を、年々、強めることができる――
が――
この国の変え方がわかるということは――
同時に、その変え方の困難さもわかる、ということなのですよね。
一例を挙げれば――
現代日本における政・官・財界の問題の多くは、この国の明治以降の教育制度に根ざしている、と――
僕は考えています。
つまり――
この国を変えようと思えば、教育の制度や方針を変えればよい、と――
僕は考えています。
が――
その教育の制度や方針を変えるのは、非常に困難です。
10代や20代の頃は――
その困難さが、よくわかりませんでした。
30代を過ぎて40代にさしかかった今――
その困難さは、よくわかります。
50代や60代になる頃には――
もっと、よくわかっているでしょう。
……
……
それでも――
変えていった方がよい、と――
僕は思っておりますが……。