マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

親子の実写ドラマは難しい

 親子の実写ドラマは難しい、と――
 思います。

 ここでいう「実写ドラマ」とは――
 テレビや映画などの実写映像で表現される虚構の物語のことです。

 親子は、精神面だけでなく、身体面でも多くの類似点をもちます。

 そうした類似性のあるがゆえに――
 親子のドラマは熱を帯びるわけですが――

 それが実写映像で表現される際には――
 ほとんどの場合、親子役として、実際には親子でない俳優さんたちを起用することになります。

 精神面の類似性は、脚本の趣向で、ある程度は表現できますが――
 身体面の類似性は、ふつうは表現できるものではありません――親子のように似ている俳優さんたちか実際に親子である俳優さんたちを起用しないかぎりは――

 親子のドラマで――
 身体面の類似性が描写されていなければ――
 どうしても、興は冷めやすくなります。

 この弱点は――
 脚本の趣向をどんなに巧みに凝らしたところで――
 そう簡単には補えません。

 ――この親子、顔つきも体つきも、ぜんぜん違うよね。

 と白ける視聴者をドラマに惹きこむことは――
 並大抵の難しさではありません。