マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

2進法と1進法との間

 数え方として最も一般的なのは――
 10進法ですね。

 10進法は、「0」から「9」までの10種類の数字を用いて数える方法です。

 当然――
 10進法以外にも数え方はあります。

 9進法は、「0」から「8」までの9種類――
 8進法は、「0」から「7」までの8種類――
 7進法は、「0」から「6」までの7種類――

 このように――
 順次、くだっていきますと――

 4進法は、「0」から「3」までの4種類――
 3進法は、「0」から「2」までの3種類――

 そして――
 2進法は、コンピュータで用いられる数え方で、「0」「1」だけの2種類で数えます。

 ……

 ……

 では、1進法は、というと――

 ……

 ……

 もちろん、「0」だけの1種類で数えます。

 当たり前ですが、「0」というのは

 ――無

 ですから――

 いくら「無」で数えようとしても――
 何も数えられません。

 つまり――
 1進法というのは、2進法や10進法などとは根源的に違っていて、

 ――何も数えない。

 ということなのですね。

 ……

 ……

 以上は――
 人から聞いた話です。

 10進法と2進法との違いについては――
 20代までに、だいたいは理解しておりましたが――

 1進法というのは、初耳でした。

 もっとも、この数え方は数学では全く実用的ではないので――
 ただ形式的に定義されうるだけの数え方のようですが――

 それにしても――

 2進法と1進法との間に――
 これほど大きな違いがあったとは――

 正直、驚きでした。