マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

「言葉遊び」ではなく、「物語遊び」


 といえば――
 僕にとっては、カルタゴの将軍ハンニバル・バルカが第一に思い浮かびますが――

 人によっては、殺人犯の精神科医ハンニバル・レクターが第一に思い浮かぶでしょう。

 有名な猟奇小説・三部作の主人公です。
 アメリカの作家トマス・ハリスによって、1980代から1990年代にかけて発表されました。

 いずれも映像化され、ヒットしています。
 文芸作品としてではなく、映画作品としてご記憶の方のほうが多いかと思います。

 そのハンニバル・レクターの相手役が――
 クラリススターリングというアメリカ連邦捜査局の女性捜査官です。

 もし――
 ハンニバル・バルカの物語を、主人公が女性の物語に書き換えるなら――
 その主人公の名は、

 ――クラリス・バルカ

 がよい――
 と、僕が思ったのは――

 そうした理由によります。

 この理由を――
 僕は、3日前の『道草日記』で、

 ――言葉遊び

 と称しましたが――

 ちょっと違うかもしれません。

 なかなか巧い表現がみつからないのですが――
 強いていえば、

 ――物語遊び

 でしょうか。

 ……

 ……

 ちなみに――
 同じ3日前の『道草日記』で、

 ――「クラリス」じゃなければ、「ナウシカ」でもよかった。

 とも述べましたが――

 それは――
 ある有名な声優さんからの連想です。

 1979年から1984年にかけ、あい異なる2つの劇場アニメ作品で、「クラリス」という名の役と「ナウシカ」という名の役をそれぞれに演じられ――
 そのどちらもが好評を博し、以後、語り草になりました。

 要するに、

 ――「ハンニバル」に代わる名は何でもいい。

 ということだけが――
 いいたかったのですね。

 ……

 ……

 ――だったら、別に「響子」でも「しょくぱんまん」でも、よかったんじゃないの?

 という向きも――
 たぶん、あるでしょうけれど……。

 ……

 ……

 おわかりかと思いますが――「響子」も「しょくぱんまん」も、その声優さんが演じられた役名です。