マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

死と恋とを結ぶもの

  危機感覚が強まる ⇒ 恋が激しくなる

  恋が激しくならない ⇒ 危機感覚が強まらない

 という2つの命題を――
 きのうの『道草日記』で述べました。

 ここでいう「危機感覚が強まる」とは、

 ――自身の個体の生存が脅かされているという感覚が強まる。

 ということです。

 これは――
 とりもなおさず、

 ――死を意識する。

 ということにほかなりません。

 つまり――
 冒頭の2つの命題は、

  死を意識する ⇒ 恋が激しくなる

  恋が激しくならない ⇒ 死を意識しない

 となります。

 このように記すと――
 がぜん興味深くなるのですね。

 そこには、

 ――死

 と、

 ――恋

 という――
 人にとって抜き差しならない2つの観念が――
 同時に含まれています。

 なぜか――

 ……

 ……

 それは、

  恋 ≒ 生殖欲求

 の図式を導入したからです。

 つまり、

  恋 ≒ 生殖欲求

 の図式は――
 「死」と「恋」とを――
 気味が悪いくらい端的に、結び付けるのです。