本来、自然である事物を、
――自然とはみなさない。
というのが――
ヒトの恣意の典型的な発現です。
もちろん――
この、
――自然の否定
以外にも――
ヒトの恣意は、様々な形で発言をしますが、
――自然の否定
ほどに典型的な発現は――
そうはないと思います。
本来、自然であるのに、それを否定する、というのは――
ずいぶん思い切った意志であるに違いありません。
が――
自然の環境は、生き物には過酷です。
ヒトが、多少なりとも確実に生き延びるには――
ときに、
――自然の否定
くらいの過激な恣意が必要であったのでしょう。
恣意を抱くことなしに――
ヒトが、過酷な自然の環境を生き延びることは、できなかったはずです。