マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

大学に夢をみた

 以下は与太話です。

 ……

 ……

 もし10億円くらいが急に転がり込んできたら、
 (映画を撮ろう)
 と思うでしょうが――

 もし100億円くらいだったら、
 (大学を作ろう)
 と思うでしょう。

 映画を10本くらい撮ろうとは――
 たぶん思わない――

 ……

 ……

 それは、なぜかというと――

 実は――
 自分と社会との接点で――
 僕が最初に意識をしたのが、

 ――大学

 であったからです。

 たぶん――
 父が学者として大学に勤めていたからでしょう。

 子どもの頃――
 たまに大学へ連れていかれていました。

 そこで見聞きした物事を材料に――
 僕は、大学について、子ども心に様々な夢をみました。

 夢をみて――
 理想を語りました。

 ……

 ……

 夢をみすぎたのでしょう。

 現実の大学は――
 僕が期待していた大学とは別ものでした。

 それで――
 思ったのです。

 (もし僕が大学に関わるとしたら、設立しかありえない)
 と――

 その設立さえも――
 自由にはできません。

 国家からの縛りを数多く受けるのが現実です。

 (じゃあ、もういいや)

 30代になって――
 僕は、大学に関わるのをやめました。

 が――

 ……

 ……

 関わるのをやめたのは――
 あくまで――
 厳然として存在する、

 ――現実の大学

 であって――

 自分の頭の中にある、

 ――理想の大学

 ではないのですね。

 四十路も半ばを過ぎましたが――

 (たぶん、これからも、ずっと関わっていくんだろうな)
 と思っています。