マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

結局は「沈黙の金」

 人から何かいわれて納得がいかないときに――
 その「納得がいかない」ということを巧く言葉で表すことができれば――
 あとでトラブルが顕在化したりはしないのですが――

 実際の社会生活の中では――
 なかなか、そうもいきませんね。

「納得がいかない」を言葉で表すには、論理的な整合性の破綻を指摘することが最も的確です。
 感情的な違和感を直情的に表明したら、ただの喧嘩になるだけですので――

 ところが――
 論理的な整合性の破綻を指摘しようとすると――
 つい、その論理性が強調されすぎてしまい、

 ――理屈っぽい

 という負の印象を与えてしまいがちです。

 理屈は、この国の文化圏では忌み嫌われていますから――
 せっかく頑張って冷静を保ちながら、論理的な整合性の破綻を落ち着いて指摘しようとしても、あまり功を奏さず――
 感情的な違和感を直情的に表明するのと大して変わらない結果を生むことがあるのです。

 結局、この国では、人から何かいわれて納得がいかないときでも、

 ――沈黙の金

 が、ものをいうようです。

 それでは、トラブルが内在化するだけだと思うのですが――
 とりあえず、顕在化しなければいいということなのですかね~。