自分の目の前に問題があって――
それに何としても取り組まねばならないというときに――
やれ「先人は、こういっている」とか、やれ「昔の本には、こう書いてある」とかいって――
その問題から目を背けようとしている人がいるとすれば――
その人は、たぶん間違った教育を受けてきたのでしょう。
教育の成果というのは――
知識や理解をすべて忘れたあとに残ることです。
学校の先生に教わったことや学校の教科書に書いてあったことをすべて忘れてもなお、その人の問題の取り組み方に影響を与えているであろうこと――
着眼の傾向とか発想の仕方とか決断の手法とか――
そういったものこそが、その人にとっての教育の成果です。
教育の仕上げとは――
常に、この1点をいかに伝達するかに尽きるといっても過言ではないでしょう。
――最後は自分で感じ、考え、決めないといけないんだよ。