マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

#練習用

本能寺(3)

織田(おだ)信長(のぶなが)と、その小姓・森(もり)成利(なりとし)とが、本能寺(ほんのうじ)で交わしたとされる会話には―― 異説が伝わる。 それによれば―― 信長は、寄せ手の来襲を察したとき―― 次のように問うた。 ――城之介(じょうのすけ)が別心(…

本能寺(2)

織田(おだ)信長(のぶなが)は―― 本能寺(ほんのうじ)で明智(あけち)光秀(みつひで)の急襲を受けたとき―― 最初は、雑兵らの喧嘩と思ったらしい。 信長だけではない。 近習の筆頭で仕えていた森(もり)成利(なりとし)も―― そう思ったという。 成利…

本能寺(1)

人の生涯を顧みるには―― その最期に着目をすればよい。 例えば、 ――織田(おだ)信長(のぶなが) の生涯を顧みるには―― ――本能寺(ほんのうじ)の変 に着目をする。 天正10年(1582年)6月2日、未明―― 信長の重臣の一人であった明智(あけち)光秀(みつひ…

治世の信長

16世紀の日本を生きた織田(おだ)信長(のぶなが)は―― 2世紀から3世紀の中国を生きた曹操(そうそう)と同様、 ――治世の能臣(のうしん)、乱世の奸雄(かんゆう) といえるのか。 …… …… 曹操との共通点――能力主義の人材登用、若年期の放蕩性癖、乱世終息…

曹操と信長と

日本に―― 中国・三国時代の魏(ぎ)の曹操(そうそう)が如き人物を求めるならば―― ――織田(おだ)信長(のぶなが) であろう。 16世紀を生きた。 …… …… 曹操と信長と―― いくつか共通点がある。 一つは―― 人を能力のみで測り、用いたこと―― たとえ自身を一度…

曹操の才知

――後漢の魏王(ぎおう) こと―― 中国・三国時代の魏(ぎ)の曹操(そうそう)は―― 詩人でもあった。 ――楽府(がふ) の詩作が得意だったと伝わる。 音楽に合わせて唄う詩である。 戦乱に明け暮れていた時代―― 陣中にあっても詩作に励んだという。 戦績が不甲…

奸雄と能臣と

――乱世 を収めるには―― 莫大なエネルギーをほんの一時、用いて武力の偏在を造ればよく―― ――治世 を保つには―― 莫大なエネルギーを用い続けて武力の偏在を保たねばならぬ。 武力の偏在を造るのは易しく―― 武力の偏在を保つのは難しい。 よって―― 武力の偏在の…

周の文王となろう

中国・三国時代―― 魏(ぎ)の曹操(そうそう)は、自身を、 ――周(しゅう)の文王(ぶんのう) に準(なぞら)えた―― と伝わる。 紀元前11世紀―― 王朝が殷(いん)から周へと変わった。 が―― 周の始祖である文王は―― 殷の王に対し、最後まで臣下の礼を崩さず…

治世の能臣、乱世の奸雄

――治世 ――乱世 の二語を並べると―― ――魏(ぎ)の武帝(ぶてい) を思い浮かべる向きもあろう。 一般には―― 中国・三国時代、 ――魏の曹操(そうそう) として知られる。 紀元2世紀から3世紀を生きた。 おそらくは無名だった十代の頃―― 人物批評家として名高っ…

治世・乱世の熱力学

――治世 を保つのは難しい。 が、 ――乱世 を収めるのは易しい。 少なくとも、 ――治世 を保つよりは易しい。 …… …… ――乱世 を収めるには―― 戦乱が起きぬようにすればよい。 それには―― 誰か一人――あるいは、何処(いずこ)か一方――が頭抜けた武力を握る―― 方法…

戦乱

――乱世 を、 ――戦乱に明け暮れている世の中 とし、 ――治世 を、 ――戦乱に明け暮れているわけではない世の中 とすると―― ――治世か否か。 は―― 世の中が太平か否かとは無縁―― 太平であろうと、なかろうと―― 戦乱が少なければ、 ――治世 で―― 戦乱が多ければ、 ―…

治世、乱世

――治世 を、 ――太平に治まっている世の中 とし、 ――乱世 を、 ――戦乱に明け暮れている世の中 として―― はたして、よいか。 ――幸せ の定義が難しいように―― また、 ――治世 の定義も難しいのではないか。 …… …… されば―― ――不幸せ を、 ――波に抗い続けて疲れ果…

この世は今――

この国の今を指して、 ――治世か乱世か。 と問えば―― 殆どの人は、 ――治世 と答えるだろう。 ――治世 とは、 ――太平に治まっている世の中 で、 ――乱世 とは、 ――戦乱に明け暮れている世の中 だ。 たしかに―― この国の今は、 ――治世 といえる。 が―― この国の外…

禍福

――禍福(かふく)は糾(あざな)える縄の如し。 という。 原典は、中国の正史『史記』に求められるそうだ。 その『史記』の成立は、前漢の頃――紀元前2世紀から紀元前1世紀までの頃――というから―― かなり古い。 人の世の在り様は、この 2,000 ~ 3,000 年の間…

不幸せ

――幸せ の概念は―― 実は、定義不能ではないか―― 定義可能なのは、 ――不幸せ の概念だけではないか―― そう思う。 つまり、 ――幸せ とは、単に、 ――不幸せでない というだけのこと―― …… …… それならば―― ――不幸せ の定義は、どうするか。 …… …… ――幸せ とは、 …

幸せ

人生の要点は、 ――随(まにま)に―― の是非にしかないのではないか―― と疑っている。 人は自分が何らかの意思をもって生きていると思っているが―― それは誤解であり―― 実は、大した意思をもっていない―― もっているのは、せいぜい、 ――成り行き に任せるか否…

10 才のころのぼくへ、今のぼくが――

10 才のころ―― ぼくは、算数・数学も体育も苦手でした。 正しくは、10 才になる少し前―― 7 ~ 8 才のころ――です。 10 才をすぎて―― ありがたいことに、算数・数学のほうは、それほど苦手ではなくなりましたが―― 体育のほうは、そのころから今にいたるまで、…

問題の解き方をいくつかに分け、それぞれの部分を“ふくらませる”

解(と)き方が、だいたい決まっているタイプの問題では―― 例えば、問題の解き方が前半と後半とに分けられることを手がかりに、新たな問題を作りだすことができる―― と、1月26日に、のべました。 実際(じっさい)の例として示(しめ)したのは問題5でした…

問題6、問題7、問題8の解き方

きょうは―― 問題6、問題7、問題8の解(と)き方をのべます。 これら3つの問題は―― いずれも問題5から作りだされたものでした。 問題5は―― 以下の通りです。 * 問題5 1 以上の整数が次のように順に並(なら)んでいる。 1、2、3、4、5、……、? これら…

問題5から、たくさんの問題が作りだせる

問題5の、 ――解(と)き方の前半 を手がかりにすれば、問題6以外にも、たくさんの問題が作りだせる―― と、きのう、のべました。 みなさん、作ってみましたか。 ちなみに―― 問題5や問題6は、次の通りです。 * 問題5 1 以上の整数が次のように順に並(な…

問題5の“解き方の前半”が解き方の中心となるような問題を作りだす

解(と)き方が、だいたい決まっているタイプの問題5では―― 問題の解き方が前半と後半とに分けられることを手がかりに、新たな問題を作りだす―― と、きのう、のべました。 問題5というのは―― 次の通りです。 * 問題5 1 以上の整数が次のように順に並(な…

解き方が前半と後半とに分けられることが手がかりとなる

いろいろな解(と)き方が思いうかべやすいタイプの問題1では―― 問題の解き方の違(ちが)いを手がかりに、新たな問題を作りだすことができるのに対して―― 解き方が、だいたい決まっているタイプの問題5では―― 問題の解き方の違いを手がかりにすることなく…

解き方が決まっているタイプの問題

問題1の3つの解(と)き方、 「90 ° 回転」型(がた) 「〇 + ✕ = 90 °」型 「砂時計(すなどけい)」型 に注目をすることで―― 問題2や問題3、問題4などの算数・数学の問題を自分なりに作りだすことができる―― ということを、1月21日に、のべました。 …

問題4の解き方

きのうは問題3の解(と)き方について、のべました。 きょうは問題4の解き方について―― 問題4は、次の通りでした。 * 問題4 辺ABの長さが 10 cm で辺BCの長さが 20 cm である長方形ABCDがある。ただし、点A、B、C、Dは反時計回りに並(なら…

問題3の解き方

きのうは問題2の解(と)き方について、のべました。 きょうは問題3の解き方について―― 問題3は、次の通りでした。 * 問題3 一辺の長さが 10 cm の正方形ABCDがある。ただし、点A、B、C、Dは反時計回りに並(なら)んでいる。いま、辺ABの上…

問題2の解き方

きょうは、問題2、問題3、問題4の解(と)き方について―― まずは、問題2の解(と)き方について、のべましょう。 問題2は、次の通りでした。 * 問題2 一辺の長さが 10 cm の正方形ABCDがある。ただし、点A、B、C、Dは反時計回りに並(なら)…

数や形に関わる情報を扱うということ

算数・数学の問題について、 ――問題をたくさん解(と)く。 ということに集中をしている人にとっては―― 例えば―― 問題1は、問題文を読んだだけで、 「90 ° 回転」型(がた) 「〇 + ✕ = 90 °」型 「砂時計(すなどけい)」型 などの解き方が3つくらい、す…

問題を自分で作れるかどうか(3)

算数・数学の問題について―― 例えば、問題1を「90 ° 回転」型(がた)の解き方で解こうとする発想に基(もと)づけば―― 問題2は、問題1から自然に作りだせる―― と、きのう、のべました。 問題1と問題2とは、次の通りです。 * 問題1 一辺の長さが 10 c…

問題を自分で作れるかどうか(2)

算数・数学の勉強で、 ――問題をたくさん解(と)く。 ということに集中をしている人は―― 次のような問題――問題1――をみたら、すぐに解き方が3つくらい思いうかぶ―― と、きのう、のべました。 * 問題1 一辺の長さが 10 cm の正方形ABCDがある。ただし…

問題を自分で作れるかどうか(1)

問題1 一辺の長さが 10 cm の正方形ABCDがある。ただし、点A、B、C、Dは反時計回りに並(なら)んでいる。いま、辺ABの中点をE、辺DAの中点をFとし、点Dと点Eとを結ぶ線と点Cと点Fとを結ぶ線との交点をGとする。このとき、三角形BCG…